新築住宅の建設をご検討中の方には、失敗しない屋根選びの情報を集めたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
屋根にもたくさん種類があるのでどれを選んでいいかわからなくなってしまいますよね。
そこで今回は、片流れ屋根について紹介したいと思います。
家づくりの参考にしていただければ幸いです。

□片流れ屋根を含む屋根の種類とは

ここでは屋根の形について紹介します。
屋根の種類によって家の見た目の変化や、耐久性やリフォームの費用まで変わります。
屋根は、トラブルが起こりやすい場所であるため特に注意を払いましょう。
また、屋根材によっても屋根の特徴や耐久性は異なります。

代表的なものとして、「切妻」・「片流れ」・「寄棟」・「方形」の屋根があります。

*切妻


傾斜のある2面の長方形からなる屋根の形。
シンプルな形の、古くから神社や商家に使われていたポピュラーな屋根で、現在の新築一戸建て物件においても多く採用されています。

*寄棟

切妻屋根と同じく古くからあるポピュラーな屋根の形。
三角形の屋根2面と台形の屋根2面で構成されており、外壁も全ての面が屋根に守られるため、トラブルが少ない屋根の形です。

*片流れ

切妻屋根を半分に切ったような形をした、傾斜面が1つだけの屋根で、雨や雪などが片方に流れるのが特徴です。
1面しか屋根を設けない分、屋根面積を広く確保できるため、太陽光パネルなどを設置しやすいメリットがあります。
加えて、窓を高い所に設置できるため、採光にも適しています。
屋根裏のスペースを広くとれるデザイン性の高さも魅力です。

*方形

傾斜面が4つあり、面が全て同じ形をしているピラミッド型の屋根で、寺院など正方形の建物に多く採用されていますが、一般住宅で採用しているケースも少なくありません。
メリットやデメリットは寄棟屋根とほとんど同じですが、大棟がないため、棟の数が寄棟屋根よりも少ないという特徴があります。

□片流れ屋根のメリットやデメリットとは

平屋の屋根に、片流れ屋根が用いられるケースが多くあります。
平屋の屋根を片流れ屋根にすると軒先のない方の壁面に高さが出るため、高い位置に窓をつくれます。
高い位置から光をとり入れることで家の中が明るくなり、快適に過ごせるのが平屋の屋根に選ばれる理由のひとつです。
今回は片流れ屋根のメリットとデメリットを紹介します。

まずはメリットについてです。

1.太陽光パネル
片流れ屋根は他の屋根と比べて屋根面が広いため、太陽光パネルを多くのせられます。
屋根の傾斜を南向きにすると太陽光発電の効率が良くなることから、新築住宅では太陽光パネルを設置するのを前提に南向きの片流れ屋根にしているケースもあります。
住宅が南向きの片流れ屋根なら、太陽光発電を取り入れてみるのも良いでしょう。

2.建築コスト
構造がシンプルなため、建築コストが他の屋根と比べるとかかりません。
また、雨樋も一方向のみの取り付けで良いので低コストで済ますことができます。
リフォームする際もコストがあまりかからない分、メンテナンス費用があまりかからない経済的な屋根形状といえます。

3.屋根裏スペース
屋根の片方が高いため、他の屋根形状では作ることができない屋根裏スペースが生まれます。
そこに、ロフトや天井収納、趣味の部屋などの理想的なプライベート空間を実現させることができます。
片流れ屋根ならではの空間から、他の屋根形状では考えられないような設計のバリエーションが生まれてくるでしょう。

続いてデメリットです。

1. 雨風の影響
1つの面で雨風を受けてしまうため、他の形の屋根とくらべると劣化しやすくなります。
屋根のない側の壁も直接雨風を受けるため、ダメージが大きくなりがちです。
雨どいの劣化にも注意が必要になってきます。

2.雨漏りのリスク
ほかの形状の屋根と比べて雨漏りのリスクが高い傾向にあります。
屋根の頂点にあたる棟部分に屋根の裏側をつたった雨水が、「屋根の下地と破風板の間から」、もしくは「軒天と外壁の取り合い部分から」浸入することで雨漏りとなってしまうのです。
ほかにも、「雨樋」が軒先側の一箇所にしかないことも、雨漏りの原因となることがあります。

□新築片流れ屋根で失敗しない対策とは

まずは雨漏り対策です。
勾配や屋根材をできるだけ工夫して、雨漏りしづらい片流れを作るようにしましょう。

続いて勾配に気をつけることです。
勾配に気をつけることで、雪の落ちる量や、雨漏りのしやすさが変わってきます。
屋根裏スペースの兼ね合いなどもありますが、できるだけゆるい勾配にした方がトラブルには繋がりづらくなります。

□まとめ

片流れ屋根は近年のお住まいの形状、デザインから採用されることが急増した屋根形状です。
しかしながら、メリット・デメリットを把握していないとせっかくの屋根の効果も存分に発揮することができません。
南面に屋根が向いているお住まいでは太陽光パネルの設置を検討されてみてもよいでしょう。

当社は、四日市周辺で一流の設計士による自由設計のもと家づくりをしています。
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